方背洞 방배동
40年続くカフェ通りに地元飯屋が混在。観光でなく暮らしの目線で歩く街
最寄駅
客層
ソウル 25 区 · 漢江の江南
どんな街?
方背洞(방배동)に「カフェ通り」という名前の横丁があります。方背中央路(방배중앙로)沿いの一帯で、名前の由来は 1980〜90 年代にここへカフェが密集したことです。40 年経った今も「方배카페골목(방배카페골목)」という固有名詞で呼ばれています。
ただし今は「カフェ通り」というより「飲食横丁」に近い。牛肉の焼肉屋、刺身屋、国밥屋、分食屋(韓国式スナック屋)、チェーン系カフェ——そういう店が横並びに立っていて、地元の人が日常的に使う場所になっています。数十年続く古い店が、昔からの客を引き止めている。そういう横丁です。
瑞草区(서초구)は江南の西隣の、比較的落ち着いた住宅地域です。方背洞はその中心的な住宅街で、マンション群と一戸建てが混在しています。駅周辺だけ多少にぎやかですが、一本路地に入ればふつうの住宅街です。
2024〜25 年あたりから、カフェ通りにも若い世代の足が少しずつ戻ってきています。서초구が주도して通りの景観を整備し、古い店舗のインテリアを地域アーティストと一緒に改装する事業(「서리풀 아트테리어」)も進行中です。全盛期の賑わいを目指すというより、地元らしさを磨く方向の再生です。
客層
在住の 30〜50 代が中心です。週末の夕方はファミリーやカップルが食事目的で来る。MZ 世代(10〜30 代)は少なめで、地元の顔なじみの雰囲気が強い。
観光客はほぼいません。ガイドブックに載る街ではないので、来るのはソウルに長期滞在していて「地元っぽい横丁に行きたい」という人か、江南エリア在住の人です。メニューは韓国語のみが基本で、翻訳アプリが活躍します。
街のあゆみ
1980 年代初頭、瑞草区の新興住宅地として方背洞が開発された時期に、カフェが方배중앙로沿いに集まり始めます。当時は「デートに使えるおしゃれな場所」として若い層に人気がありました。
1997 年の IMF 危機以降は商業活力が落ち込み、2010 年代には一部区間でシャッター通り化も進みました。それでも数十年来の食堂・居酒屋が踏ん張り続けたことで、「長く愛される地元の横丁」としての価値が残っています。2024 年ごろから MZ 世代の来訪が増え、地元メディアの注目が集まりつつあります。
歩きかた
地下鉄 2 号線「방배」駅の 1 番・2 番出口を出ると、すぐカフェ通りのエリアに入ります。이수교차로(이수交差路)側が通りの南端、방배동뒷벌어린이공원(方배洞子供公園)付近が北端です。全体で歩いて 20 分ほどのコースです。
夕方から夜にかけての横丁が、いちばん地元らしい時間帯。年に一度「방배카페골목 페스타」が開催され、昼は懐かしい茶房スタイル・夜はライブカフェという二部構成のイベントになります。隣の江南駅エリアとは対照的な、静かな滞在時間が楽しめます。