新堂洞 신당동
トッポッキ横丁の隣で米倉庫カフェが花ひらく、ようこそヒプタンドンへ
最寄駅
客層
ソウル 25 区 · 漢江の江北
どんな街?
新堂洞(신당동)といえば、多くの韓国人はまず「トッポッキ」って答えます。1953 年、マ・ボクリム(마복림)さんが屋台で甘辛いトッポッキを生んで以来、新堂駅の南側は「トッポッキ横丁」としてソウル市民の胃袋に刻まれてきた場所。
鉄板で煮込むチーズトッポッキ、インスタントラーメンを足す食べ方——韓国の B 級グルメの記憶の多くは、ここで組み立てられました。
そこに 2022 年前後から、駅の北側でまったく違う層の街が立ち上がってきます。使われなくなった米倉庫や穀物蔵を、ほぼ手を入れずにカフェやベーカリーに。1959 年築の蔵を改装した「心世情(심세정)」みたいな、鉄板屋根の下に木の梁がむき出しのベーカリーが次々オープンしてます。
若者たちはこの変化を面白がって、この街を「힙당동(ヒプタンドン)」と呼びはじめました。
客層
トッポッキ街には家族連れや 50 代以上の常連が今も多くて、土日の昼は二世代・三世代が同じテーブルを囲む光景が普通。
一方、駅北の新興カフェエリアは 20〜30 代がメインで、カップルと友達グループが半々くらい。平日の昼は意外と空いてて、週末の夕方にぐっと混む波形です。
観光客はまだ少数派で、歩いてるのはほぼ地元の人。英語メニューは限られていて、老舗トッポッキ店は手書きハングルが基本。注文は写真の指差しかアプリ翻訳で全然いけますが、店員さんと会話したいなら韓国語ができた方が断然楽しいです。
街のあゆみ
トッポッキ横丁の黄金期は 1980 年代。夜通し営業するテントで DJ がリクエスト曲を流す、独特の文化がありました。1990 年代末から徐々に勢いを落として、2000 年代は「古くなった下町」のイメージが強まります。
転機は 2022 年前後。聖水洞(성수동)や乙支路(을지로)の家賃が上がってきて、若い作り手たちが新堂駅の北側に流れ込みます。1950〜60 年代の倉庫群が一気にカフェやワインバーに化けました。
古い米蔵の骨組みをあえて見せる手法が流行って、いまこの街は南のトッポッキ街と北の倉庫カフェ街という、まったく違う二つの顔を同時に持ってます。
歩きかた
トッポッキは 18〜20 時が一番賑わう時間。老舗は昼から開いてます。夜遅くまでやってる店が多いので、19 時以降に行くほど街の熱気は増す感じ。
新興カフェ街は火曜・水曜定休が多めで、土日の 14〜17 時が最混雑です。動線は、新堂駅から南へ抜けてトッポッキ横丁で早めの夕食 → 駅北の路地に戻ってカフェかワインバー、が自然。
駅の南北で街の表情が完全に変わるので、どっちに重心を置くかで所要時間が大きく変わります。両方味わいたいなら半日はみておきたいところ。