鍾路3街 종로3가
屋台の煙と映画館のなごり、楽器街が同居する鍾路のへそ
最寄駅
客層
ソウル 25 区 · 漢江の江北
どんな街?
鍾路3街(종로3가)は、1・3・5 号線が交わる大きな乗換駅。ここで一度に三本の地下鉄が顔を出す、ソウルでも指折りのハブです。駅の 1・5 番出口を上がるとすぐ、歩道にプラスチックの丸椅子がずらっと並んでます。
日が落ちる前からホルモンが焼ける煙が立ち上がって、「野外酒席(야장)」の匂いに街が包まれる時間帯。4 番出口を北へ曲がれば、瓦屋根がちらほら残る益善洞の路地。南へ抜ければ清渓川(청계천)。同じ駅の出口ひとつで、空気がすっと切り替わります。
落園商街(낙원상가)は楽器店だけで 200 軒以上。1969 年に歩道橋と一体で建った、ちょっと変わった立体構造のビルです。その下を歩くと、ピカデリーやソウル劇場といった昔の映画館の名前にも出会えます。いまはチェーン店に姿を変えたものも多いけれど、看板や入口はそのまま。
鍾路3街は、役目を終えた施設がそのまま街に残っている 古参エリア なんです。
客層
平日の昼は、鍾路の官庁や法律事務所で働く 50 代以上の男性が主役。昼酒ができる「実費集(실비집)」と呼ばれる気取らない酒場へ、ふらっと流れ込んでいきます。
夕方からは近所のオフィスワーカーと、益善洞帰りの 20 代観光客が混ざって、一気に賑やかに。週末は韓国人のシニア層がぐっと増えて、鍾廟(종묘)公園あたりは将棋を指すおじいちゃんたちの社交場になります。
看板はほぼハングルのみ。日本語対応は期待しないほうがよくて、注文は指差しと片言で進めるのが現実的です。
面白いのは、益善洞側に一歩入ると 20 代女性の比率が跳ね上がること。同じ駅で徒歩 3 分、客層が別世界に切り替わるのが鍾路3街らしさです。
街のあゆみ
1968 年に清渓高架が開通、翌 1969 年に落園商街が完成。1970 年代にはピカデリーや団成社(단성사)など映画館がこのあたりに集まって、韓国映画の黄金期を支えた街でした。1980 年ごろから楽器街としても知られるようになり、「鍾路=楽器と映画」のイメージが定着します。
2000 年代に映画館は次々と閉館しましたが、建物の外枠や地下の食堂街はほぼそのまま。2010 年代後半、隣の益善洞が韓屋リノベで一気に若返ると、「古いままの鍾路3街」と「新しくなった益善洞」が対照として意識されるようになりました。
歩きかた
おすすめは平日の夕方 17 時以降。屋台が火を入れる、いちばん空気の濃い時間帯です。1 番・5 番出口の野外酒席は席数が多くて回転も速いですが、現金のみ・ハングルメニューのみ と思っておくと安心。
落園商街をのぞくなら日中がいいです(月〜土 10〜19 時、日曜は一部休み)。楽器を買う予定がなくても、建物の構造そのものが面白い。
夜遅くの裏通りは酔っ払いが増えるので、奥まった路地のひとり散歩は避けて、大通り沿いに戻るのが無難。益善洞 へは 4 番出口から徒歩 2 分、すぐそこです。